兄想いの妹役・黒島結菜 父の愛人に惹かれてゆく兄役・井之脇海 父の愛人役・松雪泰子
年の瀬の銀座を舞台に、肩を寄せ合って生きてきた兄妹が、
かつて家庭を崩壊させた父の愛人と出会い、徐々に打ち解けてゆく”赦し”の物語

寺山修司が「天井棧敷」結成前、1963年に書いた未上演の音楽劇をついに初演!
豪華キャストの競演、今最も勢いにのる眞鍋卓嗣の演出、志磨遼平(ドレスコーズ)のオリジナル楽曲&生演奏による待望の上演!
出港しない船上ホテルを舞台に繰り広げられる、父と息子と父の婚約者の甘く哀しい祝祭劇。寺山の詩的な音律が映える台詞と、想像力をかきたてる魅惑的で怪しい登場人物によって彩られる世界は、まさに「寺山ワールド」の原点です。
豪華客船の中で生まれ、生涯一度も船を降りることのなかった天才ピアニスト・ノヴェチェントの伝説-
映画にもなったアレッサンドロ・バリッコのイタリア文学。ピアニスト・ノヴェチェント役に内博貴を迎え、藤本隆宏が親友トランペッター役を務めます。珠玉の音楽劇にご期待ください。
人気芸人を手がける構成作家のオークラが作・演出!!
観客を崩壊の渦(!?)に巻き込んだドタバタ喜劇、~崩壊シリーズ~第3弾「派」が富山で上演決定!
結成5年を迎えた劇団「荻窪遊々演劇社」は、劇団員も減り、客席も閑古鳥が鳴くようになっていて、完全に行き詰まっていた。「もうこれ以上続けても無理なのか・・・?」 と誰もが解散の危機を感じていたその時、座長が1つ提案をする。自分たちの作風が今の時代とマッチしていないのかもしれない。そこで、今、小劇場界で注目されている、若き新進気鋭作家を劇団に迎え、新生「荻窪遊々演劇社」として再起を図る。
選んだ題材は「法廷モノ」…これが失敗に終わった場合、この「荻窪遊々演劇社」は解散する!と決意表明。
ところが、新進気鋭作家率いる新メンバーの「クール派」と、座長を筆頭とする「お涙頂戴派」で意見が割れ、その溝は深まるばかり・・・ 劇団が2つの派閥に対立したまま、本番を迎える。
芝居であるはずの「有罪・無罪の派閥」と、劇団員同士のリアルな派閥争いが重なり始め、芝居を壊そうとする者、自分だけ目立とうとする者、その足を引っ張ろうと邪魔をする者、暴れ出す者、解散を食い止めようと必死に芝居を続けようとする者・・・
各々が台本とは全く違う行動を起こし始め、 舞台はどんどん崩壊していく・・・
果たして「荻窪遊々演劇社」は、解散することになるのか-!?
メモリアルイヤーに贈る、井上ひさし最後の戯曲
2019年は、2010年4月に没した井上ひさしの没後10年目のメモリアルイヤーです。こまつ座では「井上ひさしメモリアル10(テン)」として、幻の初期作から最後の書き下ろし戯曲『組曲虐殺』まで、綺羅星のような作品を上演いたします。
こまつ座&ホリプロ公演『組曲虐殺』は、プロレタリア文学の旗手・小林多喜二の生涯を、彼を取り巻く愛すべき登場人物たちとの日々を中心に描いた作品です。
一人の内気な青年が、なぜ29歳4ヶ月で死に至らなくてはならなかったのか。
明るさと笑いと涙に包まれつつ、現代社会を鋭く照射する音楽劇をお届けします。
井上芳雄ら豪華キャストが結集!!
今回の再々演は、初演、再演に続きミュージカル界のプリンス・井上芳雄が小林多喜二役を演じます。初演より丸10年を経て、この役に並々ならぬ情熱を燃やす井上の、深みの増した渾身の演技にご期待ください。
そして、多喜二の恋人・瀧子役には新たに上白石萌音が決定いたしました。
高畑淳子、山本龍二、神野三鈴ら初演から本作を支えてきた俳優陣と世界的ピアニスト小曽根真に、若手実力派の土屋佑壱も加わり、激動の時代に翻弄された優しくも切ない人間模様を描きます。
ときは昭和5年の5月下旬から、昭和8年2月下旬までの、2年9ヶ月。
幼い頃から、貧しい人々が苦しむ姿を見てきた小林多喜二(井上)は、言葉の力で社会を変えようと発起し、プロレタリア文学の旗手となる。だが、そんな多喜二は特高警察に目をつけられ、「蟹工船」をはじめ彼の作品はひどい検閲を受けるだけでなく、治安維持法違反で逮捕されるなど、追い詰められていく。そんな多喜二を心配し、姉の佐藤チマ(高畑)や恋人の田口瀧子(上白石)はことあるごとに、時には変装をしてまで、彼を訪ねていく。瀧子は、活動に没頭する多喜二との関係が進展しないことがもどかしく、また彼の同志で身の回りの世話をしている伊藤ふじ子(神野)の存在に、複雑な思いを抱いている。言論統制が激化するなか、潜伏先を変えながら執筆を続ける多喜二に対し、刑事の古橋鉄雄(山本)や山本正(土屋)は、彼の人柄に共感しながらも職務を全うしようと手を尽くす。命を脅かされる状況の中でも、多喜二の信念は決して揺るがず、彼を取り巻く人たちは、明るく力強く生きていた。
そしてついにその日は訪れる…。
多喜二 「ぼくたち人間はだれでもみんな生まれながらにパンに対する権利を持っている。けれどもぼくたちが現にパンを持っていないのは、だれかがパンをくすねていくからだ。それでは、そのくすねている連中の手口を、言葉の力ではっきりさせよう・・・・(中略) ぼくの思想に、人殺し道具の出る幕はありません。」
撮影/宮川舞子
2018年トニー賞 Best Play(演劇作品賞)ノミネートで話題となった注目作!
ブロードウェイ、ウエストエンドを震撼させた問題作を、日本を代表する実力派俳優の 高畑淳子、鶴見辰吾、若村麻由美 を迎え、栗山民也の演出で、日本で初めて上演致します。
脚本のルーシー・カークウッドは、1984年生まれのイギリス演劇界期待の若手女流作家。彼女が執筆した、アメリカ人写真家が、1989年に天安門広場で戦車の前に立ちはだかった男の軌跡をたどりながら、現代のアメリカやそこで暮らす外国人が抱える問題をひも解いた意欲作「チャイメリカ」は、2014 年ローレンス・オリヴィエ賞最優秀作品賞を受賞しました。本作「チルドレン(原題:THE CHILDREN)」は、そんな注目のカークウッドが英ロイヤル・コート・シアターの招きで書き下ろした作品。カークウッドの作品を上演するのは、日本で本作が初となります。米ブロードウェイ、英ウエストエンドでの上演成功を受けて、2018年春シドニー・オペラハウスでも上演された本作。世界の観客に問いかけるのは、普遍にして壮大なテーマ。多くの過ちを繰り返し、染みだらけになったこの地球で、今を生きる私たちは、生まれ来る未来の子供達の為に、何ができるのか―。人類の「叡智」が問われる挑発的な問題作、上質な人間ドラマに是非ご期待下さい!
巨大地震、大津波、そしてそれに伴う原発事故。
そこから遠くもない海辺のコテージに 移り住んだ夫婦ロビン(鶴見辰吾)と ヘイゼル(高畑淳子)。
そこへ数十年ぶりに女友達 ローズ(若村麻由美)が訪ねてきた。
昔のように語らい、踊り、冗談を言い合う 3人の背景が明らかになるにつれ、 次第に色濃くなる世界の影。
現代を生きる私たちは、母なる地球とどう関わるべきなのか――?
人間は便利な文明の中で暮らしていますが、本当に豊かになっているのだろうか?自ら生み出したものに脅かされてはいないだろうか?そんなことを考える機会はとても少ない気がします。劇場とは日常の中で忘れてしまった感情を体感できる不思議な場所です。現代が抱える問題を扱った本作を通じて、皆さんと一緒にふっと立ち止まり、考える機会が持てたら、見える景色も変わってくるのではないでしょうか?ぜひ劇場にお越し頂けたら嬉しく思います。
本作はイギリスの作家による脚本ですが、2011 年の福島の現実を海外の人達がどう捉えたのかを、生で感じさせる舞台です。現代が抱える様々な問題をテーマとした作品ですが、重苦しいだけの舞台ではありません。人間はシリアスの中にも、どこかユーモラスな部分を抱えて生きているもの。三人が演じる科学者達が持ち合わせる独特のユーモアを通じて、観客の皆さんを知的な笑いに導きつつ、将来自分はどう生きていくべきか?そんなことを考えて頂けたらと思っています。ぜひ劇場にお越し下さい。
舞台は夫婦の家。三人の物理学者のウィットに富んだ会話が愚かでおかしい人間ドラマです。日本が直面している大問題を人類共通のテーマとして、目をそらす猶予は無いと警鐘を鳴らす問題作。大きな犠牲を払った日本での上演の意味とタイトルの意味を誰かと話さずにはいられなくなると思います。
可憐にして偉大なるオンチ、フローレンス・フォスター・ジェンキンズの実話コメディ!
1944年ニューヨーク、世界で一番オンチな歌手、フローレンス・フォスター・ジェンキンズの実話を元に描いた、ピーター・キルター作のオリジナル傑作コメディ。2016年12月、メリル・ストリープとヒュー・グラントの2大スターの共演が話題を生んだ映画「マダム・フローレンス!夢見るふたり」が記憶に新しい。
オンチと称されながらもソプラノ歌手になる夢を諦めないフローレンスは、コズメというピアニストに出会う。最初は渋々レッスンを引き受けるコズメだったが、レッスンを重ねるにつれて、彼女の活気溢れる歌声の魅力に気付き始める。時にバッシングを受けながらも、音楽を信じ邁進する二人にある時、音楽の殿堂と呼ばれるカーネギーホールからオファーが入って――。
歌うことに生涯を捧げたマダム・フローレンスの笑いあり、涙ありの物語。
夢よりも現実の中で必死に生きてきた男。夢など忘れ達成感のない日々を過ごす青年。
そんな2人が出会い、小さな旅をはじめる。
行く先々で巡りあう不思議な人々。男の妻、娘、彼女たちの見つめる先には・・・・
選択次第で人生は変わる、いくつになろうと変えられる。勇気をもって彼らは歩き出した。
「日の名残り」「わたしを離さないで」で世界的に著名な英国の作家、カズオ・イシグロが2009年に発表した自身初となる短編集が本作「夜想曲集」だ。これまでに書きためていた短編を集めたのではなく、「短編を書くつもりで書いた」という意欲作だけあって、収められている5編はどれもが独立した作品としての完成度、面白さを持ちつつも、テーマと状況はつながっていて全体で一つの世界を形成している。この5編の中から、「老歌手」「夜想曲」「チェリスト」の3編を選び、一つの戯曲として再構築するのは“井上ひさし最後の弟子”と言われ、確かな筆の力で注目を集める劇作家・長田育恵。そして、演出を手掛けるのは、2度の読売演劇大賞優秀演出家賞に輝く新進気鋭の演出家・小川絵梨子。研ぎ澄まされた感性がぶつかり、これまでにない舞台が誕生することになりそうだ!