父の再婚相手・雪子さんは父より二十歳も若く可愛らしい人でした。
私は雪子さんが父のことを軽蔑していることを知っていた。
一度ならず、そのことを問い詰めると彼女は、その都度「そんなことないわよ」と微笑むのでした。
だから私は、あんな行動をとったのです……。
―――「なんだこれは?」
「かすみちゃんの日記でしょう」
「かすみの?どうしてこんなところにあるんだ」
倦怠期真っただ中のある夫婦のもとへ、妻とは血の繋がらない前妻の娘が出戻ってきた。自身の岸田戯曲賞 受賞作「蒲団と達磨」の後日譚ともいえる、笑いと謎に満ちた岩松的ホームドラマの決定版!
2016年4月富山県民会館にて上演決定!!!