原作『ふたりはともだち』の『おてがみ』は、1980年から小学校2年生の国語の教科書に採用されています。(光村図書刊)
がま君とかえる君、二匹はとても仲良し。
物語は春の訪れとともに始まる。
がま君は「手紙を一通ももらったことがないから郵便が来る時間は寂しい」と。
それを聞くとかえる君は家でがま君宛に手紙を書き、
それをカタツムリに届けてくれと頼んだ。
そしてふたりの一年がはじまった・・・。
見終われば、みんな笑顔になっている。
『フロッグとトード』はそんな愛らしいブロードウェイミュージカルだ。
原作は、日本でも人気のアーノルド・ローベルの児童書。
がま君とかえる君の温かな友情が、ほんわり伝わってくる心優しいミュージカルである。
子どもはもちろん、実は大人も楽しめる味わい深い作品でもある。
隅々まで温かい血が通った上質な舞台に、ささくれだった心も知らず知らずに和んでいき、
最後には何だか勇気づけられ幸せな気分になれてしまうのだ。—–萩尾瞳